脱衣麻雀とは?ゲームのルールや歴史的背景を解説

この記事を読んでいるあなたは、

  • 脱衣麻雀とは何かを知りたい
  • 脱衣麻雀のルールを知りたい
  • 脱衣麻雀の歴史的背景を知りたい

上記のように考えているかもしれません。

今回は、そんなあなたに「脱衣麻雀の概要やルール、歴史的背景」などを紹介します。

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脱衣麻雀とは?

麻雀の牌

脱衣麻雀とは、「対戦で負けたら1枚ずつ衣服を脱がなければならない」というルールが追加された麻雀のことです。

主に家庭用ゲーム機やアーケードゲームにおいて、1980年代から90年代後半まで流行しました。

とくに家庭用ゲーム機の脱衣麻雀は、1983年に脱衣麻雀のトップメーカーである日本物産が脱衣麻雀ゲームを発売して以降、90年代後期までの麻雀ゲームを支えたジャンルとして知られています。

多くのゲームではイカサマ(不正)技が使えるなど、実際の麻雀よりもゲーム的な要素が強い点が特徴です。

脱衣麻雀のルール

ルール

プレイヤーが上がれば対戦相手(女性キャラクター)が1枚脱ぎ、対戦相手が上がればゲームオーバーというルールです。

一般的な麻雀は4人で対戦しますが、基本的に2人で対戦します。

ただ点数計算については、対戦相手が4人いることが前提になっており、「ツミコミ」などのイカサマができる機能が搭載されている場合もあります。

プレイヤー側は脱衣のリスクがない代わりに、持ち点が極端に少ない状態でスタートするケースが一般的です。

しかし対戦相手側にも持ち点があり、なくなった場合はその場で全裸になるというルールが追加されたゲームも存在します。

そのため通常の麻雀とは異なり、上がり点の大きさはあまり意味がなく、「いかに素早く和了できるか」という点に重きを置いたゲームといえます。

脱衣麻雀の歴史的背景

本とメガネ

脱衣麻雀の歴史的背景を解説していきます。

黎明期

脱衣麻雀の始まりは、1980年代です。

当時、家庭用ゲーム機やアーケードゲームにおいて、さまざまな麻雀ゲームが開発・販売されていました。

麻雀ゲームは一度仕組みを作ってしまえば、使いまわしができるという利点がありました。

とくに脱衣麻雀の場合、脱がせるキャラクターのイラストを差し替えるだけで良いため、非常に安上がりでバージョンアップできます。

そのためゲームセンターで新機種をリリースしたとしても、機材が低コストで済むといったメリットがありました。

またコスト面だけでなく、客単価が高いという点も人気を集めた理由の1つです。

脱衣麻雀の場合、脱がせるというゴールが明確なゲームです。

仮に「あと1枚だったのに」という場面で負けたとしても、追加でお金を入れてくれる期待値が高いゲームでもありました。

そのため、機材の単価が安く、利益率は良いという良いとこどりのゲームだったということです。

当時の脱衣麻雀は、静止画の女の子が同じポーズのまま、着ている服だけが減っていくというシンプルな内容でした。

徐々にイカサマができるようになったり、設定やストーリーが加えられたりなど、各メーカーがさまざまな仕様を打ち出していきます。

発展期

脱衣麻雀が広く認知されるようになった頃、大きな衝撃を与えたのがアニメーション技術の導入です。

アニメーターの手による本格的なアニメーションが採用されたり、プロの声優による音声も追加されたりなど、よりリアルな脱衣麻雀を楽しめるようになりました。

以降、プロのアニメーターを起用した作品が続々とリリースされるようになりましたが、アニメーションの制作には時間と開発費が多額にかかってしまうため追随できなかったメーカーも少なくありませんでした。

対応策として、リアル系に寄せたキャラクターに力を入れたグラフィックで勝負するメーカーもありました。

こうしてさまざまなメーカーによる脱衣麻雀が発売される中、大手メーカーも脱衣麻雀市場に参入し、脱衣麻雀はさらなる勢いを見せます。

そしてアーケードで人気を博した脱衣麻雀が、ついに家庭用ゲーム機に上陸します。

しかし非公式に製作・販売されるケースも多く、アーケードゲームの脱衣麻雀においても、違法にコピーされた基板が市場に出回る事例も増えていました。

1988年6月、日本アミューズメントマシン工業協会(JAMMA)は、過激な内容を含む脱衣麻雀のアーケードゲーム基板が流通していたことを受け、性的表現を含むアーケードゲーム機の扱いを自粛するよう、通達を出しました

ここから脱衣麻雀は転換期を迎えることになります。

転換期

JAMMAからの通達を受け、脱衣麻雀メーカー業界では、勢いに陰りが見え始めます。

徐々に脱衣麻雀という名目のリリースタイトルは減少していき、新しいジャンルとして「対戦麻雀」が生まれました

これまでの対戦相手はCPU(コンピュータ)でしたが、対戦格闘ゲームと同様の通信対戦が可能になり、対戦型の麻雀ゲームの人気が高まり始めました。

そして脱衣麻雀のトップメーカーとして知られていた企業も、CGを使用した脱衣麻雀の新規開発から撤退し、業界全体が衰退の道へとたどっていきます。

衰退期

1999年には、ゲームセンターにおけるJAMMAの規制強化により、脱衣麻雀は徐々に衰退の兆しを見せ始めました

また音ゲーや格闘ゲーム、シューティングゲームなどのゲームが発展した影響もあり、脱衣麻雀の需要が下がり、置き場所もさらに減少していきます。

そして本格麻雀を打ち出した対戦型麻雀が完全に定着したことから、ゲームセンターから脱衣麻雀は姿を消すことになり、現在に至ります。

現在脱衣麻雀は、パソコンのブラウザゲームやスマートフォンのアプリで一部存在していますが、多くは短期間でサービスを終了しているため、今後もブーム再来することは難しいでしょう。

脱衣麻雀のルールや歴史的背景のまとめ

麻雀の牌とサイコロ

この記事では、「脱衣麻雀の概要やルール、歴史的背景」などを解説してきました。

脱衣麻雀は、1980年代〜90年代後半まで絶大な人気を博したアーケードゲーム・家庭用ゲーム機として知られていました。

2人対戦システムやアイテムを使ったイカサマ機能、プレイヤーをドキドキさせるような演出など、斬新な仕様が話題を呼んで人気を集めたものの、長く続くことはありませんでした。

JAMMAの規制強化や、新たなジャンルのアーケードゲームの参入によって徐々に人気が衰退し、現在では見かけることのない過去のゲームです。