この記事を読んでいるあなたは
- 国士無双の成立条件が知りたい
- 点数や出現率が知りたい
- 揃える上での注意点が知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、麻雀役のひとつである国士無双についてお伝えしていきます。
国士無双とは
はじめに、麻雀の役の一種である「国士無双」の概要をお伝えしていきます。
「国士無双とはどんな役なのか?」という疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
全13種類のヤオチューハイを揃える特殊な役
国士無双は、別名:十三ヤオ九(シーサンヤオチュー)と呼ばれる役で、全13種類のヤオチューハイをすべて集めることで成立します。
ヤオチューハイとは、数牌の1・9と字牌を指す言葉です。
基本的に麻雀のアガリ形は、3枚1組の刻子もしくは順子を4つと、同じ牌2枚の雀頭を1つの「4面子1雀頭」で構成されます。
しかし、国士無双においては、ヤオチューハイを1種類ずつ揃え、そのうちの1種類を2枚で雀頭にした形で和了となります。
3枚で一組、という集め方ではないので、チーやポンはできません。
13面待ちは「ダブル役満」になることがある
国士無双でテンパイする場合、基本的には単騎待ちになることが多いですが、極稀に13面待ちが出来上がります。
ヤオチューハイが1枚ずつ来て、雀頭ができていないケースですね。
このパターンを「純正国士無双」と言います。
全34種類の麻雀牌のうち13種類のいずれかが来れば良いわけですから、この状態でテンパイできれば和了の確率が一気に上がります。
そして、純正国士無双は、ローカルルールでダブル役満になるケースがあります。
ダブル役満とは、役満の2倍の点数がもらえるという意味です。
ダブル役満ルールが採用されている対局で純正国士無双を作ることができれば、一発大逆転も狙えます。
「暗槓」に対してロンできることがある
国士無双でテンパイしている場合、ルールによっては、暗槓に対してロンが可能です。
通常、カンに対してロンできるのは加槓の場合のみなのですが、なぜか国士無双には上記のような優遇ルールが存在します。
暗槓に対してロンが許されているのは、数ある麻雀役の中でも国士無双のみです。
ただし、国士無双の暗槓ロン和了はローカルルールで、採用されないケースも多いです。チョンボにならないよう、対局開始前にルール確認をしておくことをおすすめします。
フリテン対象が「現物のみ」になることがある
国士無双では、フリテンが現物のみになることがあります。
フリテンとは、ロン和了ができないテンパイのことです。
自身のアガリ牌を捨てたり見逃したりした際に、フリテン状態になります。
通常ルールでは、多面待ちアガリ牌のうち1種類でも捨てていたら、アガリ牌すべてが「フリテン対象」です。
しかし、フリテン対象が現物のみであれば、ダブル役満をとるために2枚目が来た牌をあえて捨てる、という戦略もとれるようになります。
国士無双の点数
国士無双の点数は、親48,000点、子32,000点。
純正国士無双のダブル役満だと、親96,000点、子64,000点です。
また、役満の複合が認められている場合、国士無双+ 天和or地和(※)が複合します。
つまり国士無双は、最大でトリプル役満まで狙えるということです。
- 天和+純正国士無双:144,000点
- 地和+純正国士無双:96,000点
ただし、天和+純正国士無双が認められるためには、配牌時の手牌13枚で、14枚目を別でツモるルールである必要があります。
※天和:自身が親かつ、配牌時点で和了状態ができているときにつく役
※地和:自身が子かつ、第一ツモでアガったときにつく役
国士無双の出現率
国士無双の出現率は、約0.04%。役満の中では、比較的出やすい役です。
全13種類ある役満のうち最も出やすいのは四暗刻ですが、三麻になると国士無双のほうが出やすいと言われています。
役満を出現率が高い順に並べると、以下のようになります。
出現率 | |
---|---|
四暗刻 | 0.05% |
国士無双 | 0.04% |
大三元 | 0.04% |
小四喜 | 0.01% |
大四喜 | 0.01% |
字一色 | 0.009% |
地和 | 0.002% |
清老頭 | 0.002% |
緑一色 | 0.001% |
九連宝燈 | 0.0005% |
天和 | 0.0003% |
四槓子 | 0.0002% |
国士無双を揃える上での注意点
揃えることができれば順位に大きな変動をもたらせる国士無双ですが、ここでは、国士無双を揃える上で注意しなければならないことを3つお伝えします。
残りの牌を予測するスキルが不可欠
国士無双を揃える上ではまず、残りの牌を予測するスキルが必要不可欠です。
国士無双を狙う場合、河に特徴が出やすいです。
通常であれば捨てられやすいヤオチューハイが出ず、序盤から中張牌が捨てられていきます。
当然、他家は河の様子を見て国士無双を警戒し、ヤオチューハイを捨てないように動くでしょう。
特に中盤以降では川に捨てられた枚数も増え、予測が立てやすくなります。
当然ですが、国士無双狙いを察知されて、他家にアタリ牌を抱え込まれてしまうと、和了できません。
アタリ牌が何枚河に捨てられているかを数えることはもちろん、他家の手牌も想像しながら、アタリ牌の残り枚数を予測していきましょう。
フリテンになりやすい
つぎに、国士無双はフリテンになりやすい事が挙げられます。
フリテンに気づいてツモ和了に切り替えられれば良いのですが、誤ってロン宣言をしてしまうと、大変です。
大物狙いのはずがチョンボで大失点ですし、親番の場合は流れてしまいます。
役の切り替えが難しい
国士無双は、他の役と形が大きく異なるため、途中で役を切り替えることが難しいです。
対子が多い場合のみ、七対子への切り替えが可能ですが、基本的に国士無双は切り替えられないと思っておいたほうが良いでしょう。
ただ、1枚ずつ牌を持っているというのは、メリットです。現物でのベタオリがしやすいので、放銃する危険性は低いと言えます。
国士無双を狙う場面
国士無双は、配牌の時点で狙えるかどうかが決まります。
ここでは、「どんなときに国士無双を狙っていけばいいのか?」その判断基準をお伝えします。
配牌時に9種以上の1・9・字牌が揃っている
配牌時に、9種以上の1・9・字牌が揃っている場合、国士無双を狙いにいっても良いです。
このとき、「9枚」ではなく「9種」揃っているのがポイントです。
雀頭はあとからでも揃えやすいですし配牌時に9種のヤオチューハイが揃っている場合、約3%の確率で和了できるというデータがあります。
ただし、上記の数字は「終局までゲームを続けた場合の和了率」ですので、単純に出現率と比較できるものではありません。
国士無双に鳴きの概念がない以上、他家がスピード重視で役を揃えてきた場合は押し負けてしまいます。
「9種9牌制度(※)」がある場合は、流局にするかどうかの選択を迫られます。
このあと紹介する項目も考慮して、手堅く流すか、国士無双を狙うか考えましょう。
ちなみに、配牌時に11種のヤオチューハイが揃っていたら、迷わず国士無双を狙うタイミングです。
配牌時11種揃いの場合、国士無双和了率は9%(配牌時の役満和了率を考慮した麻雀AIの開発)。非常に高い確率となっています。
※9種9牌制度とは、配牌で9種類以上のヤオチューハイが来た場合、手牌公開をすることで流局にできる制度です。チョンボとは異なり、一本場が加算されるのが特徴です。
親の連荘があるかどうかはルールによって異なります。
自身が子の順番
国士無双は、親よりも子の局で狙いたい役です。
麻雀では、どれだけ親を続けられるかがポイントです。
役の切り替えが難しい国士無双は、親の局で狙うにはリスクが高いと言えるでしょう。
9種9牌制度があり、親の連荘が認められている場合、手堅く流してしまうほうが無難です。
1位との得点差が大きい
自身がビリを走っていて、1位との得点差が大きい場合には、国士無双での一発逆転を狙うのがおすすめです。
反対に、自分が1位の場合は、大きい得点をとるよりもスピード勝負に持ち込むほうが良いため、国士無双は諦めましょう。
他家を引き離している場合には、わざわざ役満を狙う必要はないのです。
国士無双狙いを見抜くコツ
最後に、視点を変えて、他家が国士無双を狙っているのを見抜くコツをお伝えします。
序盤から中張牌が多く切られている
序盤から中張牌が切られてきたら、国士無双を疑いましょう。
中張牌とは、数牌の2~8の総称です。
中張牌を使う役は多いので、序盤から切られてくるのは不自然です。
国士無双を狙っている場合、手牌を切る順番は中張牌→1・9牌→字牌。
カモフラージュのために、序盤に余った1・9牌や字牌を切ってくるケースもありますが、それでも河に出てくるヤオチューハイは1~2枚でしょう。
「あの人の河、中張牌ばかりだな」と思ったら、警戒態勢になったほうが良いですね。
1・9・字牌の中で4枚見えている牌がない
1・9・字牌の中で4枚見えている牌がない場合、他家が国士無双を狙っている危険性は十分にあります。
他家の手牌を見て、中張牌を多く捨てている人がいたら、よく観察しておきましょう。
特に、序盤に中張牌、後半に字牌が捨てられている場合は、要注意です。
国士無双を揃えている人が字牌を捨てるというのは、進みが早いことを意味します。
自身の手牌の中にヤオチューハイがある場合、捨ててはいけません。
国士無双は配牌がバラバラのときに狙える役満
国士無双は、全13種類のヤオチューハイをすべて集める役満です。
4面子1雀頭に当てはまらない特殊な役で、ヤオチューハイ1枚ずつ+いずれか1種類を2枚で成立します。
配牌がバラバラだと落ち込むものですが、ヤオチューハイの枚数が多い場合、国士無双での一発逆転が狙えます。
役満の中では出現率が高いので、運が回ってきているときにはぜひ狙ってみましょう。