この記事を読んでいるあなたは
- 混老頭とは何かを知りたい
- 混老頭の成立条件が知りたい
- どんな役と複合するのか知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、麻雀役のひとつである「混老頭(ホンロートー)」についてお伝えしていきます。
混老頭(ホンロートー)とは
混老頭は、混全帯ヤオ九や純全帯ヤオ九などの上位互換役で、いわゆるチャンタ系の麻雀役です。
はじめに、成立条件や特徴、点数を解説していきます。
ヤオチュー牌のみで手牌を構成すると成立
混老頭は、ヤオチュー牌のみで手牌を構成すると成立します。
門前である必要はなく、鳴いても食い下がりしませんが、順子を使用できないので難易度は高めです。
捨て牌や鳴きから狙いを読まれやすいので、配牌時にある程度の面子が揃っていないとアガるのは難しいでしょう。
確実に七対子または対々和が複合する
混老頭は、順子が使えないという性質上、必ず七対子または対々和が複合します。
七対子 | 対子を7つ揃えると成立する2翻役 |
---|---|
対々和 | すべての面子を刻子で揃えると成立する2翻役 |
対子のすべてをヤオチュー牌で揃えると七対子との複合、雀頭と面子すべてをヤオチュー牌で揃えると対々和との複合です。
それぞれ、ホンローチートイ、ホンロートイトイと呼ばれます。
点数
混老頭は2翻役ですが、同じく2翻役である七対子または対々和が複合するため、実質4翻となります。
ただ、同じ4翻であっても符が異なるため、点数はホンロートイトイのほうが高くなります。
ホンロートイトイは満貫確定の子8,000点・親12,000点、ホンローチートイは子6,400点・親9,600点です。
ホンロートイトイの場合は40符以上が確定しているのに対して、ホンローチートイの符は25符固定だからですね。
ただ、よくよく考えるとこの差は不適切です。
なぜなら、ホンローチートイは、ヤオチュー牌13種のうち7種を門前で集めなければいけない上に、槓子の使用は許されていません。
この厳しい条件にも関わらず、アガっても満貫に届かないというのは、狙う意味が薄れてしまいますよね。
この点数の差を埋めるために、一部の地域では、ホンローチートイの場合のみ混老頭の翻数を3翻にして、合計5翻の満貫扱いとするローカルルールを採用しているようです。
雀荘のルールを変えることはできませんが、仲間内で遊ぶ場合には、上記のルールを取り入れても良いかもしれませんね。
出現率
混老頭の出現率は、0.09%です。
チャンタ系に限定して比べると悪い出現率ではありませんが、やはり点数に対して出現率が低め(難易度が高め)です。
翻数 | 出現率 | |
---|---|---|
チャンタ | 2翻(食い下がり1翻) | 1.1% |
ジュンチャン | 3翻(食い下がり2翻) | 0.03% |
混老頭 | 実質4翻 | 0.09% |
清老頭 | 6翻 | 0.002% |
混老頭と合わせて狙いたい複合役
混老頭は単体でも4翻、対々和型ならば満貫確定と、点数的には悪い役ではありません。
しかし、出現率を考えると割りに合わない役であることも確かです。
できれば単体ではなく、他の役との複合で得点アップを狙いましょう。
ここでは、混老頭と相性の良い役を2つ紹介します。
役牌
混老頭を狙うならば、まず考えてほしいのが役牌との複合です。
役牌は、白・発・中に加えて、自風牌と場風牌の合計5種類(※)。刻子で揃えることで、一組あたり1翻が加算されます。
混老頭に使用できる牌13種類のうちの5種類ですから、自然と構成されていることも少なくありません。
※自風牌と場風牌が重なった場合には4種類
ただし、刻子で揃える必要がある以上、ホンローチートイとは複合しません。
また、役牌1つで1翻アップになっても、混老頭+対々和+役牌では5翻となり、満貫止まりです(※)。
せっかく揃えてもホンロートイトイと同じ点数では割に合いませんよね。
役牌との複合を狙う場合には、2翻以上つくことが見込めるかどうかも考えながら手づくりを進めましょう。
※麻雀の点数計算上、70符以上の3翻・40符以上の4翻・5翻はすべて満貫扱い。6と7翻はどちらも跳満、8~10翻はいずれも倍満、というように、翻数を重ねるごとに1翻あたりの価値が低くなる。
混一色
混一色は、1種類の数牌と字牌を使用して手牌を構成すると成立する3翻役です。
鳴くと食い下がりで2翻になってしまいますが、混老頭との組み合わせならば、いずれも跳満確定です。
- 混老頭(4翻)+鳴きあり混一色(3翻)=7翻で跳満
- 混老頭(4翻)+門前混一色(2翻)=6翻で跳満
1種類の数牌と字牌のみを使用していれば対子であってもOKなので、ホンローチートイでも使えます。
七対子の25符縛りのデメリットをなくせるのが嬉しいですね。
使える牌の種類がかなり限られるため難易度は相当なものですが、配牌時に「牌の種類が偏っているな」と感じたら狙ってみても良いでしょう。
他のチャンタ系とは複合しない
混老頭は、他のチャンタ系役とは複合しません。
チャンタ系役は、混全帯ヤオ九、純全帯ヤオ九、混老頭、清老頭の4種類。それぞれの成立条件は以下のとおりです。
混全帯ヤオ九(チャンタ) | すべての面子と雀頭に1・9・字牌のいずれかを含んでいる 「1・2・3」「7・8・9」に限り順子が使用できる |
---|---|
純全帯ヤオ九(ジュンチャン) | すべての面子と雀頭に1・9牌のいずれかを含んでいる 「1・2・3」「7・8・9」に限り順子が使用できる |
混老頭 | すべての面子と雀頭を1・9・字牌のみで構成する |
清老頭 | すべての面子と雀頭を1・9牌のみで構成する |
成立条件を見る限り、混老頭が成立すれば自動的にチャンタと複合しそうですね。
しかし、この複合は認められません。
これは、麻雀ルールの「下位の役と上位の役は複合しない」というルールに基づいています。
一盃口と二盃口が複合しないのと同じ原理ですね。
混老頭を狙う場面
混老頭は、一般的な麻雀役とは逆行する手づくりになることから、狙う場面が限られる役です。
中張牌を手放すことになるので、役の路線変更も容易ではありません。
混老頭はどのようなときに狙うべき役なのか、解説していきます。
配牌時にヤオチュー牌が多い
配牌時にヤオチュー牌が多く、タンヤオなどのメジャー役が狙えない場合は、混老頭を狙うチャンスです。
ヤオチュー牌が9種類以上、というようにバラけているならば国士無双も狙えますが、対子や刻子になっているのであれば、混老頭を目指しましょう。
国士無双狙いからの路線変更
混老頭と国士無双は使用できる牌が被っているため、手変わりが起きやすいです。
配牌時にヤオチュー牌が9種類以上あって、国士無双が狙えそうな盤面だったとしても、序盤のツモで対子や刻子に育つようなら、混老頭に狙いを変えるのが良いでしょう。
混老頭に対するよくある質問
最後に、混老頭を揃える際に浮かぶことが多い質問に答えていきます。
鳴いてもOK?
混老頭は鳴いて作ってもOKです。食い下がりもありません。
ただ、役の性質上チーはできないので、ポンやカンで揃えましょう。
使える牌がヤオチュー牌に限られた上で刻子を4つ揃えるのは至難の業なので、対々和型の混老頭を作るときは、基本的に鳴いて作ることになります。
ただ、捨て牌から混老頭狙いはバレやすいので、後半には鳴ける牌が捨てられないケースも多いです。
序盤に鳴いて手づくりを進めるのも、作戦として有効でしょう。
槓子が含まれていてもOK?
槓子が含まれていても、使われている牌がヤオチュー牌のみであれば混老頭が成立します。
刻子の上位互換が槓子ですので、混老頭に限らず、刻子を槓子に置き換えるのは全く問題ありません。
三暗刻や四暗刻との複合も狙える?
ホンロートイトイであれば、三暗刻との複合も可能です。
四暗刻は役満なので混老頭とは複合しませんが、ホンロートイトイを狙っている最中で四暗刻にグレードアップするケースはあり得ます。
三暗刻 | 暗刻を3つ揃えると成立する2翻役 |
---|---|
四暗刻 | 暗刻を4つ揃えると成立する役満 |
ただし、いずれもロンで揃えた刻子は暗刻として数えられないため、注意が必要です。
混老頭は狙える場面が限られる2翻役
混老頭は、1・9・字牌のみを使用して手牌を構成することで成立します。
2翻役の一種ですが、対子で構成した場合には七対子と、刻子で構成したときには対々和と複合するため、実質4翻役として数えられます。
出現率は高くありませんが、役の複合次第で高打点が狙えることから、ヤオチュー牌多めの悪配牌時に重宝する役でもあります。
見た目も美しいので、麻雀に慣れてきたらぜひマスターしてみてください。