この記事を読んでいるあなたは
- 麻雀の「少牌」とはなにか知りたい
- 少牌の罰則について知りたい
- 少牌を起こさないための対策が知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、麻雀用語「少牌」についてお伝えしていきます。
あえて少牌状態でプレイする特殊ルール「少牌マイティ」についても解説していきますので、少牌に関して疑問を持っている人はぜひ参考にしてください。
少牌とは
はじめに少牌という用語の意味について解説していきます。
手牌が通常よりも少なくなった状態
少牌とは、手牌の枚数が規定よりも少なくなった状態を指します。
通常麻雀は13枚の手牌を持ち、14枚目をツモ、要らない牌を1枚捨てる、という流れでプレイしますね。
打牌後の手牌が12枚以下になっていれば少牌です。
少牌状態でプレイすること、途中で2枚ツモるなどして帳尻合わせをおこなうことは禁止されていますので、少牌が発覚した時点でペナルティが課せられます。
少牌の罰則については後ほど解説していきます。
対義語は多牌(ターハイ)
少牌の対義語は「多牌(ターハイ)」です。
こちらは、手牌の枚数が規定よりも多くなってしまった状態を指します。
打牌後の手牌が14枚以上あれば多牌です。
多牌は受け入れ牌の幅が広がるので、一般的に少牌よりも重い罰則を与えられます。
ションパイと間違えないように注意
少牌の読みは「ショウハイ」です。
似ている言葉に「ションパイ」がありますが、意味は全く異なるので混同しないように注意しましょう。
ションパイは漢字で「生牌」と書き、場に1枚も出ていない牌のことを指す言葉です。
少牌が起こりやすい場面
つづいて、なぜ少牌が起こってしまうのか解説していきます。
少牌が起こりやすい場面を3つ紹介するので、初心者は特に注意するようにしましょう。
親の第1ツモのツモり忘れ
ひとつめの原因として、親の第1ツモのツモり忘れが挙げられます。
麻雀では、親は14枚、子は13枚を配牌でとってきます。
詳しいやり方は以下のとおりです。
- サイコロを振って牌を取る場所を決める
- 親から順に4枚ずつ×3周、牌を取る
- 親が2枚、子が1枚をそれぞれ取る
まずは全員12枚で揃えた後、親と子で取る枚数が変わります。
親は配牌時に第一ツモを終えている状態ですね。
このときに子と同じ1枚だけ取ってきてしまうと13枚になり、そこから第1打目を捨てるので、少牌になります。
配牌機能付きの全自動麻雀卓でも、親の第1ツモは自分で取る必要があるため注意が必要です。
子の第1ツモのツモり忘れ
ふとつめの原因として、子の第1ツモのツモり忘れが挙げられます。
前述したとおり、麻雀の配牌の取り方は特殊で、4枚・4枚・4枚・1枚と取ってきて13枚にします。
最後の1枚を取り忘れて少牌となるケースがあるので注意が必要です。
ただ、この場合1人だけツモり忘れることは考えにくいですね。
嶺上牌のツモり忘れ
みっつめの原因として、嶺上牌のツモり忘れが挙げられます。
ポン・チーの場合は、鳴いた牌を手牌に加える→手牌から1枚捨てるというように、通常のツモと流れが似ているのでわかりやすいですが、カンの場合は注意が必要です。
カンは4枚で1面子を作る行為です。残りの手牌が9枚(ツモ牌合わせて10枚)になると、3面子1雀頭を作ることができなくなるので、嶺上牌から1枚を引いて帳尻合わせをします。
手順としては、他家の捨て牌もしくはツモ牌をカンする→嶺上牌を1枚ツモ→手牌から1枚捨てる、という流れです。
このときに、嶺上牌を引き忘れてしまうと少牌になります。
少牌の罰則
つづいて、少牌の罰則について解説していきます。
基本的にはアガリ放棄
少牌が発覚した場合、一般的にはアガリ放棄での対応となります。
アガリ放棄とは、その局において対象のプレイヤーはアガリ宣言ができなくなる、という罰則です。
アガリ放棄後は、ポンやチーなどの鳴きも禁止、流局時にテンパイ宣言をするのも禁止となります。
とはいえ、少牌になった時点でアガリ形を作ることができないので、発覚してもしなくてもあまり違いはありません。
ただ、ルールによっては「アガリ放棄以降ツモ切りしかできない」という制限が課せられることもあるので、よく確認しておきましょう。
ルールによっては満貫払いになるケースもあるので注意
少牌は起こした本人に全くメリットがなく、故意に引き起こすものではないので、基本的には軽い罰則で済みます。
ただ、ルールによっては満貫払いという重めの罰となるケースもあるので注意が必要です。
- 発覚時点で満貫払い、局は打ち直し
- 発覚時点で満貫払い、局は続行で少牌したプレイヤーはアガリ放棄
- 発覚後、局は続行で少牌したプレイヤーはアガリ放棄、流局した場合のみ満貫払い
といったように複数のパターンが存在するので、ルールをよく確認しておきましょう。
少牌を起こさないための対策
つづいて、少牌を起こさないための対策を2つ紹介します。
アガリ形をイメージしながら進める
打牌のときには、毎回アガリ形をイメージする癖をつけましょう。
麻雀の基本のアガリ形は4面子1雀頭。13枚を1つのブロックとして見るのではなく、5つのブロックに分けて考えます。
アガリ形をイメージしたときに、雀頭が作れない、1面子完成しない、となったら少牌になっています。
不安ならチェックを
「少牌かもしれない」と感じたときに、一発で確かめるチェック方法があります。
ツモの前もしくは打牌後、手牌が13枚になっているタイミングで、手牌の両端3枚ずつを隣り合う3枚の上に重ねましょう。
すると、積み重なった6枚のブロックが2つできて、中央に1枚だけ牌が余ります。もしも、余りの牌が出なければ少牌です。
特に七対子や国士無双といった5ブロックに分けられないアガリ形は、最終形をイメージしていても見落としてしまうケースがあるので、チェックを挟むと安心です。
少牌状態でプレイする変則麻雀「少牌マイティ」
ここまでは通常ルールにおけるチョンボ行為としての少牌について解説してきました。
最後に少牌マイティと呼ばれる変則ルールについて解説します。
架空の13枚目をオールマイティとした特殊麻雀
少牌マイティは、名古屋にある雀荘「JOG(ジョグ)」が発祥の特殊ルールです。
手牌12枚、ツモ牌含めて13枚でゲームを進めますが、アガリ形は通常の麻雀と同じです。
実際に目の前にある牌だけでは4面子1雀頭にならないので、「架空の13枚目があり、その牌はオールマイティ牌である」というルールでプレイします。
オールマイティ牌とは、自分の好きな牌を自由に当てはめて使える牌のことで、トランプでいうジョーカーのような役割です。
これが各プレイヤーに1枚入っていることで格段にアガりやすくなり、通常の麻雀とは全く違った戦い方が楽しめます。
取り扱いは少ないもののJOG系列店以外の雀荘でも遊べる
少牌マイティは、発祥の地である雀荘JOG、JOG系列店のJOYのほか、麻雀マイティーや麻雀はなぎく、ソフト麻雀Donkey’sといった一部の雀荘で取り扱いがあります。
愛知県をメインに広まっていますが、2021年9月に麻雀クラブロータスで大阪初上陸を果たしているので、今後知名度が上がれば全国的に広まっていくかもしれませんね。
また、2022年6月には、少牌マイティ専門の麻雀アプリ開発がクラウドファンディングでプロジェクト化され、1ヶ月ほどで目標金額を達成したという事例もあります。
少牌は規定枚数よりも手牌が少ない状態を指す
少牌とは、対局中何らかのミスによって、手牌枚数が規定よりも少なくなってしまった状態のことです。
発覚した際には、ペナルティとしてアガリ放棄が適用されるケースが多いですが、稀に点棒の支払いが必要な厳しめのルールもあります。
いずれにしろ少牌は、イカサマ麻雀であってもやることにメリットが無いので、起こさないように注意しましょう。