この記事を読んでいるあなたは
- 小三元とは何かを知りたい
- 小三元の成立条件が知りたい
- 小三元がどんな役と複合するのか知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、麻雀役のひとつである「小三元(ショウサンゲン)」についてお伝えしていきます。
小三元とは
小三元とは、麻雀役のひとつです。
三元牌を使用することから、小三元という名前がついています。
はじめに、成立条件と点数、出現率について解説していきます。
三元牌の1つを雀頭、2つを刻子にすると成立
小三元は、白・發・中のうち1種類を雀頭、2種類を刻子にすると成立する役です。
残り2面子や待ちの形に制限はないので、いかに三元牌を集められるかが肝になります。
鳴いて作ってもOKで、食い下がりもしません。
ちなみに、白・發・中すべてを刻子で揃えると、大三元という役満になります。
点数
小三元は単体では2翻役ですが、構成上必ず役牌が2つ揃うため実質4翻として数えられます。
点数計算の際には、役牌分のカウントが重複しないように注意しましょう。
なお、自由構成の2面子に自風牌や場風牌を使用した場合、その分の役牌は通常通り加算します。
符計算では、雀頭が役牌になるので2符プラスが決定、さらに三元牌の刻子は明刻であっても4符×2が加算されます。
基本符20符を加えると30符になり、あと2符稼ぐだけで満貫です。
4翻役と言いながらも、実際は5翻と同等の価値がある役だと言えるでしょう。
出現率
小三元の出現率は、0.15%です。
同じ4翻役の混老頭は0.09%なので、やや狙いやすいと言えるでしょうか。
雀頭の三元牌が刻子になると大三元としてカウントされるため、実際の出現率は0.2%程度です。
出現率が高いとは言えないものの、配牌時点で三元牌が多ければ十分狙う価値がある役です。
小三元と合わせて狙いたい複合役
小三元は、単体で4翻が稼げる貴重な役です。
複合によって跳満や倍満になることは珍しくありませんので、積極的に狙っていきましょう。
ここでは、小三元と相性の良い役を4つ紹介します。
対々和
対々和は、面子のすべてを刻子で揃えると成立する2翻役です。
鳴いて作ってもOKで食い下がりもしないため、小三元と相性が良いです。
小三元と対々和を複合させたい場合には、三元牌以外の面子も刻子で揃えましょう。
合計6翻で跳満確定、親18,000点・子6,000点のアガリです。
混一色
混一色は、字牌と1種類の数牌で手牌を構成すると成立する3翻役です。
三元牌以外の残り2面子を同じ数牌で揃えるだけで複合できるので、難易度はそこまで高くありません。
また、鳴いて作ると食い下がり2翻になってしまいますが、小三元との複合ならあまり気にしなくても良いです。
なぜなら、6翻と7翻は同じ跳満だから。小三元と混一色だけの複合なら、食い下がりしても点数に変動はありません。
混全帯ヤオ九
混全帯ヤオ九は、雀頭と4面子すべてにヤオチュー牌が含まれていると成立する役です。
2翻役ですが、鳴いて作った場合は食い下がりして1翻になります。
小三元はすでに雀頭と2面子が字牌で構成されているため、残り2面子に1・9・字牌を使用するだけでOKです。
”含まれていること”が条件なので、「1・2・3」や「7・8・9」といった順子でも構いません。
なお、2面子を同じ種類の数牌で揃えれば、混一色とも複合します。
門前なら9翻の倍満、鳴いて作った場合は7翻の跳満です。
三暗刻
三暗刻は、3面子を暗刻で揃えたときに成立する2翻役です。
1面子は鳴いて作ってもOKで、食い下がりもしません。
小三元と複合させたい場合には、三元牌を暗刻で揃えた上でもう1つ暗刻を作ります。
注意点としては、ロンが鳴きに含まれてしまうこと。3つ目の刻子部分をロンで揃えてしまうと、暗刻2つ明刻1つという内訳になり、三暗刻が成立しません。
三元牌が暗刻で揃ったら、複合を狙ってみると良いでしょう。
小三元を狙う場面
小三元は、合計12枚しかない三元牌のうち8枚が必要な役。配牌やツモの運によって左右されるところも大きいです。
運が巡ってきたときに見逃さないためにも、どんなときに小三元を狙うべきか確認しておきましょう。
配牌時点で三元牌が手元にある
小三元を狙うのであれば、配牌時の構成は非常に重要です。
三元牌が5枚以上あり、以下のような組み合わせになっていれば狙いどきだと言えます。
- 三元牌の暗刻1つ+対子1つ
- 三元牌の対子2つ+孤立牌1つ
5枚あったとしても、暗刻1つ+残り2種類の三元牌1枚ずつだと、やや厳しめです。
孤立した字牌は序盤に切られやすいですが、こちらは対子になっていないため鳴けません。
2枚目をなかなかツモれず、気づいたときには河に全部出ていた、というケースになりやすいので、注意しましょう。
1回の鳴きで小三元が確定する
小三元のデメリットは、役が透けやすいことです。
三元牌のポンを2回もしてしまえば、残りの三元牌が河に捨てられることはないでしょう。
最善は門前で揃えることですが、それだとやや難易度が高いので、「1回鳴くだけで小三元が確定する」を目安にしてみるのがおすすめです。
三元牌の暗刻1つと対子2つは、配牌とツモで揃えます。
そして、1回のポンで対子を刻子に昇格させれば、その時点で小三元が確定。他家が三元牌を握り込んだとしても問題ありません。
上記を実践するにあたって大切なのは、鳴きを焦らないことです。
「三元牌の暗刻1つと対子2つ」が揃っていない場合、1枚目は見逃しましょう。
三元牌は順子に使えないので、のちのち不要牌として捨てられることが多いです。
1回も鳴いていないなら小三元狙いは透けていないので、なおさらですね。
2枚目が捨てられるまでは、ツモで手作りを進めていきましょう。
小三元に対するよくある質問
最後に、小三元についてのよくある質問をまとめました。
戦略や成立条件で疑問がある人は、参考にしてください。
小三元でリーチはかけるべき?
小三元をテンパイした場合、基本的にリーチはかけません。
理由は3つです。
ひとつめは、小三元を門前で作るのが難しいこと。
リーチは門前でしかかけられないので、あまり相性が良い役とは言えません。
ふたつめは、他家の警戒を強めてしまうこと。
他家がベタオリを選ぶ可能性もあるので、手の進み具合を透けさせるリーチは避けるべきです。
みっつめは、大三元の可能性を秘めていること。
小三元は、雀頭と同じ三元牌が1枚引ければ、役満の大三元に変わる役です。
リーチをかけてしまうとツモ切りしかできないので、チャンスを逃すことになります。
2回の鳴きで小三元を作るのは危険?
三元牌のポンを2回おこなうのは危険です。
確実に揃えている役が透け、他家から警戒されると考えておいてください。
雀頭が揃っていない場合、まず該当の三元牌が捨てられることはなくなります。
2回目の鳴きで小三元確定テンパイに持ち込めたとしても、他家がベタオリを選んでくる可能性が高いです。
2回の鳴きで役が透けるのはどの役でも一緒ですが、三元牌の鳴きは大三元の可能性を匂わせてしまうのが良くないですね。
放銃が致命傷になるので、守備に回るプレイヤーが大半でしょう。
勝負に出なければいけない局面もあるでしょうが、基本的には1回の鳴きで小三元を確定させられるのがベストです。
小三元はカンしても良い?
カンが含まれていても、小三元は成立します。
しかし、カンによって手の内を晒すことは理解しておきましょう。
カンのメリットと言えば、符が増えることとドラが増えること。
しかし、小三元は満貫以上になりやすく、槓子で符を稼ぐ必要性がないです。
リーチをかけることも少ないので、裏ドラ・槓裏ドラも乗りません。
小三元とカンは、あまり相性が良いとは言えないでしょう。
小三元は三元牌すべてを使用する実質4翻役
小三元は、三元牌のうち1種類を2枚、残り2種類を3枚ずつ揃えることで成立する役です。
2翻役ですが、必ず役牌2つが複合するので、4翻でのアガリとなります。
あと1枚揃えば役満になるという”惜しい”役ですが、他の役との複合などによって跳満・倍満になることも珍しくありません。
配牌時に三元牌が多いと感じたら、ぜひ狙ってみてください。