この記事を読んでいるあなたは
- 四暗刻とは何かを知りたい
- 四暗刻の成立条件が知りたい
- 四暗刻がどんな役と複合するのか知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、麻雀役のひとつである「四暗刻(スーアンコウ)」についてお伝えしていきます。
四暗刻とは
四暗刻とは、麻雀役のひとつです。
暗刻を4つ作ることから、四暗刻という名前がついています。
はじめに、成立条件と点数、出現率について解説していきます。
暗刻を4つ作ると成立する役満
四暗刻は、暗刻を4つ作ることで成立する役満です。
牌の種類に制限はなく、雀頭・面子ともに好きな牌で構成できます。
ただし、面子すべてが暗刻である必要があるため、鳴くことはできません。
暗刻を暗槓に変えることは可能です。
点数
四暗刻は役満なので、符計算は必要ありません。
点数は、親48,000点・子32,000点で固定です。
ただ、単騎待ちの四暗刻は出現率が低いため、ダブル役満とするルールもあります。
念のため、対局前に確認をとっておくと安心です。
ダブル役満が認められた場合、親96,000点・子64,000点で計算します。
出現率
四暗刻の出現率は、0.05%です。
同じ点数帯では出現率が高く、「最もアガりやすい役満」と言われています。
役満では使える牌の種類に制限がかかるケースが多いですが、四暗刻は34種どの牌を使っても良いので、単純に揃えやすいのが特徴です。
また、鳴かずに作る上に関連性がない牌でも構成できるので、どの役を狙っているかが他家に透けにくいというメリットもあります。
警戒心が薄れる分アガりやすいのですね。
四暗刻と複合する役
麻雀では、通常役と役満は複合しないという決まりがあります。
よって、四暗刻と複合するのは役満のみです。
刻子が存在しない国士無双と九蓮宝燈とは複合しませんが、その他の役満と四暗刻は複合します。
ただ、ルールによっては最高得点が役満止まりで、役満同士の複合を認めていない場合もあるので確認が必要です。
ここでは、各役満と四暗刻の複合条件を解説していきます。
字一色
字一色は、字牌のみで手牌を構成すると成立する役満です。
すべての面子を暗刻で揃えれば、四暗刻と複合します。
清老頭
清老頭は、数牌の1・9のみで手牌を構成すると成立する役満です。
鳴かずに作るのは相当な難易度ですが、暗刻で揃えれば四暗刻との複合が可能です。
大四喜
大四喜は、風牌の刻子4つが揃っていると成立する役満です。
すべて暗刻で揃えれば、四暗刻と複合します。
実現性は薄いですが、配牌時に風牌の対子・刻子が多い場合には思い出してみましょう。
小四喜
小四喜は、風牌の刻子3つ+風牌の雀頭1つが揃っていると成立する役満です。
残りの1面子も刻子で揃え、なおかつすべての刻子が暗刻なら、四暗刻との複合が成立します。
四槓子
四槓子は、4つの面子をすべて槓子で揃えると成立する役満です。
すべての槓子を暗槓で揃えれば、理論上は四暗刻との複合が可能です。
ただ、四槓子自体の難易度が非常に高いこともあり、実現は容易ではありません。
緑一色
緑一色は、緑色の牌のみで手牌を構成すると成立する役満です。
具体的には、五索以外の索子と發ですね。
すべての面子を暗刻で揃えれば四暗刻とも複合します。
大三元
大三元は、3種類ある三元牌すべてを刻子で揃えたときに成立する役満です。
三元牌を暗刻で揃え、さらにもうひとつ暗刻を完成させることができれば、四暗刻と複合します。
天和・地和
天和は親が配牌時にアガっていること、地和は子が第1ツモでアガることで成立する役満です。
すべての面子が暗刻なら、四暗刻とも複合します。
四暗刻を狙う場面
四暗刻の難しさは、鳴けないこと。配牌やツモで、いかに刻子を完成させられるかが重要です。
手作りのスピード感がないので、断ヤオなどの早い手を作っているプレイヤーに抜かされやすいという問題もあります。
ここで紹介するポイントを参考に、四暗刻を狙うタイミングを見計らいましょう。
配牌時に対子・刻子が多い
四暗刻を揃える場合、最終的には対子が5つ必要です。
そのため、四暗刻を狙う場面は七対子と似ています。
配牌時に以下のいずれかの構成になっていたら、四暗刻を視野に入れて手作りをします。
- 暗刻が2つ以上できている
- 暗刻が1つ+対子が2つ以上できている
- 対子が4つ以上できている
配牌時に対子が多いものの、6巡目までに暗刻が育たない場合には七対子狙い、暗刻が揃うなら四暗刻狙いで動いていきましょう。
数牌の3・7を使った暗刻ができる
四暗刻は刻子を揃えなくてはいけないので、どうしても手が遅くなりがちです。
順子手を作っているプレイヤーに遅れを取ることも少なくありません。
しかし、数牌の3・7で暗刻ができた場合には、その差を埋められる可能性が出てきます。
数牌の3・7はほとんどの順子に関わるため、順子作りの肝と言われている牌です。
3・7が暗刻で揃ったということは、その分他家の手作りが遅くなる傾向があるので、比較的安全に暗刻作りを進められます。
もちろん別の牌で面子ができることもあるので一概には言えませんが、指標のひとつにはなるでしょう。
点数差が開いている
点数差が開いており、安手アガリでは挽回が難しいときには、四暗刻を狙ってみるのも良いでしょう。
もちろん配牌時の構成にもよりますが、四暗刻は役満の中でも出現率が高いので狙う価値があります。
四暗刻を成立させる上での注意点
四暗刻を揃える場合に注意しなければいけないことが、2つあります。
最悪の場合チョンボとなってしまいますので、ここで紹介するポイントを把握しておきましょう。
ロンアガリだと三暗刻になる
四暗刻は、暗刻を4つ揃えることが条件の役です。
ロンで揃えた刻子は明刻扱いになるので、四暗刻双碰待ちテンパイの場合には和了の形によって成立役が変わります。
ツモ和了だと四暗刻が成立、ロン和了だと暗刻が3つとなり、三暗刻+対々和です。
また、四暗刻を成立させたいからと言って、ロン和了を見逃してしまうとフリテンになるので注意しましょう。
多面張の見落としに注意
単騎待ちか双碰待ちになる四暗刻のテンパイ形ですが、暗刻の組み合わせによっては多面張になるケースがあります。
例として、三萬の暗刻・四萬の暗刻・五萬の対子・二索の対子・三索の暗刻でテンパイした場合を考えてみましょう。
一見五萬・二索の双碰待ちに見えますが、二萬もアガリ牌です。
二萬・三萬・四萬の順子が1つと、三萬・四萬・五萬の順子が2つが揃い、断ヤオが成立するからです。
点数は落ちますが、見逃すとフリテンになってしまいます。
四暗刻の待ちに目を奪われて多面張を見落とすことがないよう、注意しておきましょう。
四暗刻に対するよくある質問
最後に、四暗刻についてのよくある質問をまとめました。
戦略や成立条件で疑問がある人は、参考にしてください。
四暗刻の待ちは何がおすすめ?
四暗刻の待ちでおすすめなのは、単騎待ちです。
アガリ牌の数が多いのは双碰待ちのため、一般的には単騎待ちより双碰待ちを推奨されることが多いです。
しかし、四暗刻に至っては単騎待ちのほうが優れています。
理由は2つ。単騎待ちならばテンパイ時点で四暗刻が確定すること、そして雀頭を自由に変えられることです。
後者に至ってはリーチをかけていない場合に限られますが、場の状況を読んでより揃いやすい牌に変えていけるのは、大きなメリットと言えます。
四暗刻が揃った時リーチはかけるべき?
基本的に、四暗刻テンパイでリーチはかけません。
四暗刻は役満なので、リーチをかけても点数は同じです。
他家の警戒度を強めることにもつながりますので、リスクのほうが高いと言えるでしょう。
ただし、四暗刻双碰待ちの場合はリーチをかけるメリットがあります。
双碰待ちでは、ロン和了になった場合、三暗刻+対々和でのアガリです。
四暗刻でのアガリが親48,000点・子32,000点なのに対し、三暗刻+対々和は親12,000点・子8,000点。点数は4分の1に減ってしまいます。
リーチをかけておけば飜数が上がり、一発や裏ドラでの得点アップも見込めます。
四暗刻にドラは乗る?
四暗刻にドラは乗りません。
役満は親48,000点・子32,000点と決まっており、ドラや通常役との複合によって点数が加算されることがないためです。
ただ、双碰待ちでロン和了をしたケースでは、四暗刻が成立せず三暗刻+対々和で点数を計算します。
三暗刻は通常役なので、ドラも乗ることになります。
四暗刻が成立しなかった場合を考えて、ドラを含ませておくことも大切です。
嶺上牌でのアガリは成立する?
嶺上開花は付きませんが、嶺上牌でのアガリも成立します。
四暗刻テンパイの状態で暗槓できる牌をツモった場合、任意でカンをおこなえます。
引いてきた嶺上牌がアガリ牌なら、そのままツモ和了が成立です。
ただ、役満には符計算がないのでカンによって点数が上がることはないですし、槓ドラも乗りません。
嶺上牌をツモれること以外にメリットはないので、あまり狙う必要はないでしょう。
四暗刻は暗刻4つ+雀頭で成立する役満
四暗刻は、暗刻を4つ揃えることで成立する役満です。
鳴けないというデメリットがあるものの、34種どの牌を使っても良いため、役満の中では最もアガりやすいと言われています。
配牌時に対子や刻子が多いときには、積極的に狙っていくと良いでしょう。