この記事を読んでいるあなたは
- 対々和とは何かを知りたい
- 対々和の成立条件が知りたい
- 対々和がどんな役と複合するのか知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、麻雀役のひとつである「対々和(トイトイホー)」についてお伝えしていきます。
対々和(トイトイホー)とは
対々和とは、麻雀役のひとつです。
正式名称は「トイトイホー」ですが、略して「トイトイ」と呼ばれるのが一般的です。
はじめに、成立条件と点数、出現率について解説していきます。
すべての面子を刻子で揃えると成立
対々和は、すべての面子を刻子で揃えると成立する役です。
使用する牌の種類には制限がなく、ポンで揃えても構いません。
門前でロンアガリすると三暗刻と複合し、門前でツモアガリすると役満の四暗刻に昇華します。
順子を含まないため、待ちの形は、必然的に双碰待ちもしくは単騎待ちになります。
点数
対々和は、2翻役です。
鳴いて作っても食い下がりしません。
4つの刻子を揃えるのは大変なので、基本的に1~2回鳴いて作ることになるでしょう。
出現率
対々和の出現率は、3.75%です。
2翻役の中では最も出現率が高い役です。
出現率が近い役には、三色同順や一盃口が挙げられます。
出現率 | 飜数 | |
---|---|---|
対々和 | 3.75% | 2翻 |
三色同順 | 3.5% | 2翻食い下がり1翻 |
一盃口 | 4.5% | 1翻 |
対々和と合わせて狙いたい複合役
対々和の成立条件上、平和などの順子手とは複合できず、選択肢は限られています。
しかし、刻子手との相性がとても良く、断ヤオのような面子に制限のない役とも複合できます。
上手に組み合わせることで満貫以上の手も狙えますので、ぜひ相性の良い役を覚えておきましょう。
役牌
役牌は、白・發・中・場風牌・自風牌のいずれかを刻子で揃えた場合に成立する役です。
鳴いて揃えてもOKな上、刻子1つで1役なので、難易度が低いのが魅力です。
対々和の面子のうちいずれかを役牌にするだけなので、意識せずとも複合しているケースも多いですね。
役牌の飜数は1翻なので、1つでもあれば対々和と合わせて3翻です。
断ヤオ
断ヤオは、数牌の2~8のみを使って手牌を構成すると成立する役です。
喰いタンありのルールなら、鳴いて揃えてもOKです。
34種中21種類が断ヤオの対象牌なので、揃えるのは比較的容易でしょう。
断ヤオ+対々和で3翻です。
混一色
混一色は、1種類の数牌と字牌のみで構成すると成立する役です。
鳴きOKですが、食い下がりで2翻になります。
配牌時点で、牌の色が偏っており、なおかつ対子や暗刻になっていたら、対々和との複合を狙いたいですね。
字牌はそもそも順子にならないため、刻子手の対々和と相性が良いです。
鳴いて揃えた場合は、混一色+対々和で4翻の満貫になります。
門前で揃えた場合、三暗刻も複合するので、7翻の跳満です。
三暗刻
三暗刻は、暗刻が3つあった場合に成立する役です。
残り1面子は鳴いて揃えてもOKで、食い下がりもありません。
ロンで揃った刻子は明刻扱いになる点にだけ、注意が必要ですね。
対々和を門前でテンパイした場合、確定で三暗刻と複合します。
三暗刻+対々和で4翻なので、満貫確定の組み合わせです。
三色同刻
三色同刻は、3種類の数牌で同じ数字の刻子を揃えると成立する役です。
鳴いて作ってもOKで、食い下がりもありません。
配牌時点で、同じ数字の対子が出来ていた場合、意識したい複合ですね。
三色同刻+対々和で4翻なので、満貫確定の組み合わせです。
混老頭
混老頭は、ヤオチュー牌のみで手牌を構成すると成立する役です。
鳴いて作ってもOKで、食い下がりもありません。
刻子と雀頭すべてをヤオチュー牌にすれば、対々和とも複合します。
混老頭+対々和で4翻なので、満貫確定の組み合わせです。
対々和を狙うべき場面
つづいて、対々和を狙うべき場面を解説していきます。
配牌時に対子や暗刻が多い
配牌時に、対子や暗刻が多い場合、対々和を狙ってみましょう。
具体的には、配牌時点で対子が3つほど揃っていてほしいです。
ヤオチュー牌の対子を含んでいる場合は、特に狙い目です。
他家から捨てられやすいので、ポンをすれば比較的簡単に揃えられます。
また、少々オカルトチックですが、麻雀には「対子場」「刻子場」と呼ばれる、牌が重なりやすい場面があります。
配牌時点では対子が少なくても、序盤のツモで対子や暗刻が揃っていくようなら、対々和狙いに切り替えるのもありです。
ドラを含められる
対々和は、単体だと2翻役です。
手作りに時間がかかる割には、やや寂しい点数と言えるでしょう。
中張牌や明刻があると符の加算も少なく、苦労の割に3,000点前後の安手となりかねません。
しかし、面子にドラが乗れば一気に3翻がプラスされ、満貫確定となります。
ドラを含めた対々和が作れるかどうかは、ひとつの判断基準となるでしょう。
他家の対々和狙いを見抜くコツ
他家の対々和狙いを見分けるには、鳴いている牌を見ます。
対々和は使用牌に制限がないため、河にはあまり情報が落ちません。
できたとして、「場に見えていない牌は暗刻で持たれているかもしれない」「対々和を狙っているかもしれない」と考える程度です。
1回目のポンでは、役牌以外をポンされたら、対々和の可能性を軽く追いましょう。
そして、2回目のポンがきたら、対々和の警戒を強めます。
2回以上ポンしている場合、役の選択肢が狭まるので、比較的読みやすいです。
たとえば、1回目のポンがヤオチュー牌、2回目のポンが中張牌だった場合、断ヤオの可能性が消えます。
対々和を狙う上での注意点
つづいて、対々和を狙う上での注意点について解説していきます。
むやみに鳴くと守備力が下がる
対々和を鳴いて揃える場合、守備力が下がることを念頭に置いておきましょう。
面子のすべてが刻子なので、もともと打牌時の選択肢が少ないです。
そこで鳴きが入ると、自由に動かせる牌がさらに少なくなり、放銃の危険性は高まります。
当然、鳴きの回数が増えるほど守備力が下がっていきますので、「ポンできるからしておこう」というような、とりあえずの鳴きは入れないようにしましょう。
鳴きは2回までに抑え、2回目の鳴きではテンパイしているのが理想です。
対々和が確定していないテンパイに注意
連続する数牌を刻子にした場合、テンパイ時点で対々和が確定していないケースがあります。
たとえば、以下のような手牌。
- 萬子の222・333・44、筒子の77・888
一見、4萬・7筒の双碰待ちのようですが、1萬が来てもアガれます。
刻子部分は並べ替えると順子になり、123・234・234という面子ができるからです。
この場合、1を使っているために断ヤオはつかず、8筒の刻子で鳴いてしまっている場合には一盃口もつきません。
七対子との見極めが重要
対々和を狙う場合、七対子との見極めが重要です。
たとえば、序盤で暗刻1対子4という組み合わせができた場合、対子部分が2回重なれば、対々和テンパイです。
しかし、上記の構成は、七対子の一向聴になっていますね。
七対子は門前役なので、立直をかけることができます。
一方で対々和を門前で揃えるのは難しく、基本は1~2面子を鳴いて揃えることになるでしょう。
対々和単体だと2翻なので、七対子+立直と同じ飜数です。
さらに一発や裏ドラが乗る可能性なども考えると、どちらを選択するかは悩ましいところです。
どちらがアガりやすいかは一概には言えませんが、対々和を目指すあまり七対子を見逃さないよう注意しましょう。
また、1回でも鳴いてしまうと、七対子への切り替えができなくなる点も理解しておいてください。
対々和に対するよくある質問
最後に、対々和に対するよくある質問に答えていきます。
対々和を門前で作れば四暗刻が成立する?
対々和を門前で作り、なおかつツモアガリした場合は四暗刻が成立します。
ただし、双碰待ちテンパイでロンアガリした場合、1刻子が明刻扱いになるので、四暗刻は成立しません。
- 対々和を門前で作って単騎待ちテンパイ=四暗刻確定
- 対々和を門前で作って双碰待ちテンパイ=三暗刻確定、四暗刻の可能性あり
となります。
同じ対々和でも点数が変わるのはなぜ?
対々和は2翻役です。
満貫未満の場合の点数は、飜数+符で導き出すので、同じ対々和単体でのアガリでも点数には開きが出ます。
刻子における符の加算は、以下のとおりです。
中張牌 | 明刻:2符 暗刻:4符 |
---|---|
ヤオチュー牌 | 明刻:4符 暗刻:8符 |
ちなみに、順子には符の加算がありません。
4つすべてが刻子である対々和は、平和などの順子手に比べて、符による点数の差が開きやすいです。
対々和は刻子のみで面子を構成する2翻役
対々和は、刻子4つと雀頭1つでアガると成立する2翻役です。
同じ点数の役と比べると比較的出現率が高く、鳴いても食い下がりしない便利な役です。
七対子からの手変わりも望めるので、配牌時に対子が多い場合には視野に入れておきましょう。