この記事を読んでいるあなたは
- 麻雀の山読みとは何かを知りたい
- 山読みのコツが知りたい
- 山読みをする上での注意点が知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、麻雀における読みテクニックにひとつ「山読み」についてお伝えしていきます。
麻雀の山読みとは
麻雀には、さまざまな読みのテクニックが存在します。
一般的な読みとしては、速度読みや打点読み、手役読みなどがあります。
「山読み」も、その中のひとつです。
はじめに、山読みとはどのような技術なのか、どのようなメリットがあるのかについて解説していきます。
山の中に残っている牌を見極める技術のこと
山読みとは、山の中に残っている牌の種類を見極める技術のことです。
これは決して透視能力ではなく、場に見える牌を利用した推理です。
なお、似た言葉に山残読みがありますが、これは種類ではなく数を算出することを言います。
厳密に言えば2つは異なる読みですが、同時に算出できるので、両方「山読み」と表現することもあります。
山読みができれば待ち牌やオリの選択に自信が持てる
山読みの主なメリットは、以下の3つです。
- どの塔子を先に落とせばいいかの判断がしやすくなる
- 七対子狙いの際、対子になりやすい牌を見極められる
- どこをアガリ牌にして待てば良いかがわかる
場に捨ててある牌から単純に枚数を計算した場合、他家が手牌として持っている牌を待ち続けてしまうことがあります。
山読みは、見えていない牌も含めて推理するので、より精密な判断が下せるようになるのです。
さらに、山読みをする過程で他家の手牌内容を推測するため、オリの選択にも自信が持てるようになります。
麻雀プロも使っているテクニックのひとつ
山読みは、プロ雀士も活用するテクニックです。
さまざまな団体に所属するプロが、山読みに関する指南本を執筆しているほか、近年ではYouTubeに解説動画を上げている雀士もいます。
運ではなくロジックで勝つ麻雀のために、山読みは必須だと言って良いでしょう。
山読みの手順
つづいて、山読みの手順を解説していきます。
河・ドラ表示牌・自身の手牌を確認する
まずは、場に見えている牌の種類と枚数を確かめます。
場に見えている牌とは、以下の3つです。
- 自分の手牌
- 河に捨てられている牌
- ドラ表示牌
ドラ表示牌は確認を忘れがちなので注意しましょう。
ここで確認できる情報は確定要素なので、誰がやっても同じ結果にたどり着きます。
当然、この時点で4枚見えている牌は絶対に山に残っていません。
他家の手牌を予想する
つづいて、一人ひとりの河を個別に見ていき、他家の手牌を予想します。
ここからは推測になるので、読みの力が試されます。
そしてどんなに鍛えても、漫画の主人公のようにピンポイントで手牌を当てるのは無理です。
以下のように、ざっくりとした予想を複数出せれば大丈夫です。
- 1・9・字牌が多く捨てられているから断ヤオだろう
- 三萬が切られているということは、その周りの牌は持っていないのかな
- 「六筒・七筒・八筒」でチーされてる、三色の可能性も一応追っておこうかな
上記の予想を立てると、相手が持っていそうな牌がわかってきます。
まず、ヤオチュー牌は抱えていなさそうなので、場に見えている牌だけ数えておけばOKです。
そして、六萬・七萬・八萬、六索・七索・八索は持っていてもおかしくないので、残り枚数からマイナスして考えます。
山に残っている牌を導き出す
最後に、場に見えている牌の情報と、他家が持っていそうな牌の情報を合算します。
これで、山に残っている牌を導き出せます。
場に1枚も見えていなくても、他家の手牌を想像したら山にはもう残っていなさそうと判断できるケースもあるでしょう。
山に残っていない牌を待っていても面子に育たないので、「この牌は捨ててしまおう」と判断できます。
ちなみに、目的は手牌の中で残すブロックを決めることなので、自分の手牌と全く関係がない部分は読まなくて良いです。
たとえば、筒子を1枚も持っていないのに、「筒子は山に残っている?」と考える必要はありません。
山読みのコツ
山読みの手順について解説しましたが、「そもそもどうやって予想を立てたら良いかわからない」という人もいるでしょう。
ここでは、他家の手牌を予想するときに使える4つのテクニックをお伝えします。
河の色で見分ける
はじめに紹介するのは、河の色で見分けるテクニックです。
プレイヤー全員が捨てた牌を俯瞰し、数牌の種類にどのような偏りがあるかを見分けます。
「一萬は山に残っているかな?」というピンポイントな読みではなく、「萬子を使っている人と索子を使っている人では、どちらのほうが多いか?」といった読み方です。
量に応じて、高い・安いという表現をします。
- 場にあまり出ていない数牌は、色が高い
- 場に多く出ている数牌は、色が安い
色が高い牌は、山に残っている可能性が低い牌です。
他家がその数牌で面子を作っている可能性が高いからです。
色が安い牌は、山に残っている可能性が高い牌です。
さらには、他家が面子として構成しにくいので、ツモったときに捨てられやすい牌でもあります。
色が安い牌を待ち牌にしておくと、ロンアガリしやすいです。
序盤に切られた牌から見分ける
他家2人以上が序盤に切っている牌の周りは、山に残っている可能性が高いです。
たとえば、下家と上家が1~3巡目辺りで二萬を捨てた場合を考えてみましょう。
この場合、下家と上家は、一萬・二萬・三萬を持っていないと推測できます。
二萬が対子や塔子になっていた場合、わざわざ序盤に捨てることはないだろうと考えられるからです。
その場合、一萬・二萬・三萬がある場所としては、対面か山しかありません。
他の牌に比べれば、圧倒的に山にある可能性が高いと判断できます。
壁を利用して見分ける
壁がある場合、壁を利用した山読みも可能です。
壁とは、場に4枚見えている数牌のこと。たとえば、場に二萬が4枚見えていた場合、二萬は壁です。
そして、壁を挟んで反対側の牌は、山に残っている可能性が高いです。
このケースだと一萬ですね。
壁となる牌が4枚見えている時点で、その数牌を含む順子ができないため、このような読みができます。
ただし、暗刻や対子で持っている可能性は否定しきれないので、その点だけ注意しましょう。
手出しかツモ切りかで見分ける
他家の河を見るときに、手出し・ツモ切りを覚えているかどうかは非常に重要です。
たとえば、ある他家の河に九萬が2枚連続で捨てられていたとします。
これが、どちらもツモ切りなら、運悪く同じ牌をツモってしまったのでしょう。
しかし、2枚目の九萬が手出しだった場合はどうでしょうか。
対子であることをわかっていて捨てたことになり、手牌構成の読みが変わってきます。
この場合だと、断ヤオがあり得る、七対子はなさそうと考えられますね。
このように、牌をどこから捨てたかによって、他家の手牌を読むこともできるのです。
山読みをする上での注意点
山読みはうまく使えば優秀なテクニックですが、欠点も持ち合わせています。
最後に、山読みの注意点を2つお伝えします。
放銃の危険性を理解しておく
山読みは、他家か使っていない牌で手牌を構成し、アガりやすい牌で待つテクニックです。
これは一見有利な戦法に思えますが、他家が集めている牌を捨てていくことと同義です。
中盤以降は放銃の危険性が高まることも理解しておきましょう。
山読みができるようになっていれば、危険牌読みもできるはずです。
自分の手の進みが悪いときには、オリる勇気も大切です。
配牌時点で揃っていた面子は読みこぼしやすい
中には、場の情報から読み取りようがない手牌構成もあります。
たとえば配牌時点で揃っていた面子。
「一萬・二萬・三萬・四萬」と持っていたプレイヤーが、断ヤオ狙いで1巡目に一萬を捨てたとします。
ここで「一萬付近の牌は持っていない」と判断してしまうと、予想が大きく外れてしまいますね。
また、「七萬・八萬が連続で切られているから、六萬・九萬は持っていないはず」と予想を立てても、実は九萬を暗刻で持たれていた、なんてケースもあり得ます。
山読みは、万能なテクニックではありません。
うまくいくときもあれば外れるときもある、と理解しておくことが大切です。
技術として持っていることで役に立つ場面は数多くありますが、あくまで補助的な要素です。
麻雀で山読みができるとツモの引きが良くなる
山読みは、山に残っている牌の種類を推測するテクニックです。
他家の手牌を推測し、場に見えている牌と合わせて、山に残っている可能性を検討します。
予想が当たれば、山に残っている牌ばかりを受け入れ牌として構成できるので、ツモの引きが格段に良くなります。
「ツモ運がなさすぎる」「序盤にテンパイしても一向にアガれない」と悩んでいる人は、ぜひ山読みのテクニックを使ってみてください。