麻雀の「地和(チーホー)」とは?成立条件や複合する役を徹底解説

この記事を読んでいるあなたは

  • 地和とは何かを知りたい
  • 地和の成立条件が知りたい
  • 地和がどんな役と複合するのか知りたい

上記のように考えているかもしれません。
この記事では、麻雀役のひとつである「地和(チーホー)」についてお伝えしていきます。

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地和(チーホー)とは

地和とは、麻雀役のひとつです。
はじめに、成立条件と点数、出現率について解説していきます。

子が自身の第一ツモでアガると成立

地和は、子が自身の第一ツモでアガると成立する役です。

つまり、配牌時点でテンパイしていることが必須になります。
テンパイと言っても形式テンパイで構わず、4面子1雀頭のようなアガリ形が完成すればOKです。

ただし、第1ツモの前に鳴きが発生すると、不成立となります。

天和(※)の子バージョンだと考えておけば良いでしょう。

※配牌時点でアガっていると成立する役

点数

地和は、役満です。
子限定の役なので、32,000点ですね。

ツモ和了限定なので直撃はなく、親は16,000点、子は8,000点の支払いとなります。

出現率

地和の出現率は、0.002%です。

他の役満と比べると出現率が低い部類に入りますが、天和の出現率が0.0003%と考えると、まだあり得る難易度ですね。

ただし、単純に、親1に対して子3だからチャンスが多いとも考えられます。
自分がアガれるかどうかは抜きにして、天和よりも見られる可能性が高い、くらいに捉えておくと良いでしょう。

また、成立するかどうかは完全に運なので、役の取捨選択で悩むことはありません。
そういった意味では、出現率はあまり必要のない情報かもしれませんね。

地和の歴史

地和は、日本に入ってきた当初、定義が曖昧な役でした。

親の第一打をロンアガリすることを成立条件としていたこともあります。
これは、はじめに捨てられた牌を「地に落ちた牌」と捉えていたためです。
地に落ちた牌でアガるから、地和ということですね。
ローカル役の人和にも似た条件です。

その後、役の定義が明確化されていく中で、天と地は対の存在=天和の子バージョンが地和というように落ち着きました。

そして、天地があるなら人の役も…ということで生まれたのが人和です。
人和は、第一巡でロンアガリすると成立するローカル役です。
現在も成立条件に若干の揺れが見られますが、言葉どおり捉えると、席順によって最大3回アガリのチャンスがあります。
昭和の地和と似ているようで若干違う役ですね。

地和と複合する役・しない役

地和は、手牌に一切の制限がないので、ほぼすべての役でアガれます。
ただ、役満なので、通常役のアガリが出来ていたとしても、複合にはなりません。

役満同士の複合を認めている場合は、四槓子・天和を除くすべての役満と複合する可能性があります。

複合条件(第一ツモの時点での手牌)
国士無双
  • ヤオチュー牌全種を1枚ずつ
  • 上記のうちひとつを対子(雀頭)に
小四喜3面子と雀頭を風牌で揃える
大四喜4面子を風牌で揃える
四暗刻面子をすべて刻子で揃える
大三元3面子を白發中で揃える
九蓮宝燈
  • 数牌のうち1種類のみ使用
  • 1・9牌を3枚ずつ
  • 2~8牌を1枚ずつ
  • 1~9のうちいずれかを対子(雀頭)に
清老頭1・9牌のみでアガリ形を作る
字一色字牌のみでアガリ形を作る
緑一色緑色の牌のみでアガリ形を作る
四槓子面子をすべて槓子で揃える

第一ツモでは条件を満たせないため、複合しない

天和
  • 自身が親
  • 配牌時でアガリ形ができている

地和は子限定の役なので複合しない

いくつまで複合を認めるか、国士無双13面待ちや四暗刻単騎を単体でダブル役満とするか、はルールによります。

地和を狙う上での注意点

地和を成立させる上で、注意点があります。
全部で3つ紹介しますので、覚えておきましょう。

鳴きが入ると役なしになる可能性が高い

地和は、自分の第一ツモの前に鳴きが入ると、不成立となります。
そして、地和をテンパイしているケースのほとんどは、役なしの4面子1雀頭です。

つまり、鳴きが発生した時点で、アガリ牌をツモってもアガれない状態になってしまうのです。
そこも含めて運なので避ける術はありませんが、単純に考えて、北家が最も不利と言えるでしょう。

また、地和の成立に浮かれて、鳴きが入っている盤面でアガリ宣言をすることがないよう注意してください。
地和以外に役がない場合、アガリ宣言のミスで、チョンボ扱いとなってしまいます。

ロンアガリだと成立しない点に注意

地和の成立条件は、ツモアガリです。
第一巡目であっても、ロンアガリでは成立しない点に注意しましょう。

  • 親の第一巡目ツモアガリ(14枚配牌時点でのアガリ)が天和
  • 子の第一巡目ツモアガリが地和
  • 子の第一巡目ロンアガリが人和

です。

そして、天和と地和は正式役ですが、人和はローカル役なので一般には採用されていません。
役なしの状態でロン宣言してしまうと、チョンボになるので注意してください。

人和はローカル役でありながら、麻雀アプリでの採用率が高いことも勘違いの要因かもしれません。

見逃しに注意

自分の第一打までに理牌が済んでいない場合、地和の成立を見逃してしまうことがあります。

地和成立のチャンスは一巡目のみ。しかも、そうそう揃う役ではなく、見逃しは非常に痛手です。

初心者は理牌のスピードを上げるように、普段から練習しておきましょう。
また、麻雀慣れしてくると、理牌をせずに第一打を打ち始めるケースがあります。
絶対に見逃さないという自信があるなら良いですが、自らチャンスを潰すことがないよう注意してください。

アガリ宣言時には、理牌して手牌を公開するのがマナーとされていますので、基本的には配牌後すぐに並び替えてしまうのがおすすめです。

地和に対するよくある質問

最後に、地和に対するよくある質問に答えていきます。

役なしでもアガれる?

地和単体で役がつくので、他に役がある必要はありません
4面子1雀頭の形になっていれば、構成はどのようになっていてもOKです。

ただし、地和でアガれるのは第一ツモがアガリ牌だった場合のみです。
アガリ牌を見逃したり、関係のない牌をツモしたりすれば、次の巡目からは、他に役がつくように面子を崩していかなくてはいけません。

七対子や国士無双でもアガれる?

アガリ形になっていればいいので、七対子や国士無双でも地和でアガれます

ただ、地和と国士無双でダブル役満になるかは、ルール次第です。
地和成立時に限らず、役満同士の複合を認めるかどうかを対局前に確認しておくと安心です。

第一ツモでカンして嶺上牌でアガっても成立する?

嶺上牌での地和アガリは、成立しません

第一ツモの定義は、あくまで一番最初のツモです。
自分の第一巡が終わっていなくとも、カンの後に引いてくる嶺上牌は、第一ツモとは言えません。

また、カンが発生した時点で、鳴きの発生=地和の不成立と考えることもできますね。

なお、地和は不成立となりますが、1翻役の嶺上開花がつきますので、役なしチョンボにはなりません。

抜きドラを挟んだ場合、地和アガリは成立する?

自身の第一ツモの前に他家が抜きドラした場合、一般的に地和は成立しません
ただ、ルールによっては認めるケースもあるようなので、事前に確認しておきましょう。

抜きドラを暗槓と見なす場合、鳴きで不成立の条件に当てはまるので、地和が消えます。

地和は子が第一ツモでアガると成立する偶然役

地和は、子が第一ツモでアガると成立する役満です。
配牌時点で4面子1雀頭ができていることが前提条件となります。
狙って出せるものではなく、偶然役に分類されています。

天和と比べると出現率が高いので、対極回数を増やせばいつか巡り会えるかもしれません。