この記事を読んでいるあなたは
- 麻雀の「ウマ・オカ」とは何か知りたい
- ウマ・オカ表記の見方が知りたい
- 詳しい精算方法が知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、麻雀の得点計算において重要なルール「ウマ」と「オカ」についてお伝えしていきます。
麻雀の「ウマ」「オカ」とは
麻雀のウマ・オカとは、麻雀の対局後、精算をする際に順位に応じてやり取りされる点数のことです。
ウマ・オカの精算によって、麻雀のアガリでの点数とは別に、1位・2位は加点・3位・4位は減点されます。
ウマやオカがあると1位と4位の点数の開きが大きくなるため、より刺激的なゲームが楽しめるのが魅力です。
ウマとは
つづいて、ウマについて詳しく解説していきます。
4位から1位に、3位から2位に支払われる点数のこと
ウマというのは、清算の際、4位から1位、3位から2位に支払われる点数のことです。
これによって1・2位は得点がプラスされ、3・4位はマイナスされます。
支払われる点数は事前に決められていますが、雀荘やレート等によってウマが安い・高いがあるため、事前にルールを良く確認しておきましょう。
ウマの表記方法
ウマの表記方法と一般的な点数は以下のとおりです。
表記方法 | 読み方 | やり取りする点数 |
---|---|---|
5-10 | ゴットー |
|
10-20 | ワンツー |
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10-30 | ワンスリー |
|
20-30 | ツースリー |
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1,000点=1ポイントとして、3位から2位に支払われるポイントを前、4位から1位に支払われるポイントを数字を後ろに書き、ハイフンでつなぐ、というのがウマの表記方法です。
ウマの種類
ウマには、順位ウマ・差しウマ・沈みウマ・外ウマといった種類があります。
いずれも共通点は順位に応じてやり取りされる点数ということです。
ひとつずつどのようなルールなのか解説していきます。
順位ウマ
4位から1位、3位から2位に支払われる点数のことです。
単にウマといえば、順位ウマのことを指します。前項までで説明してきたウマはすべて順位ウマのことです。
差しウマ
差しウマとは、卓についた一部のプレイヤーのみで「着順によって点数の受け渡しをおこなう」約束を交わすことです。
A~Dの4人で卓を囲んでいるときに、AとBが差しウマをする場合、C・Dの着順は完全に無視し、AとBで上位になったほうが下位から得点を受け取ります。
全員に課される順位ウマと違って、特定のプレイヤーを無視したルールなので何かとトラブルに発展しやすく、フリー雀荘では禁止されていることも多いです。
沈みウマ
沈みウマとは、原点を基準として、それ以下の点数でゲームを終了したプレイヤーに課される支払いのことです。
基本的にはトップ者の総取りとなります。
たとえ2着であっても原点を下回れば支払いが発生するため、沈みウマを採用する場合はいかに原点以上をキープするかが重要になってきます。
外ウマ
外ウマとは、卓外の見学者が卓内にいる特定のプレイヤーに賭けることで得られる、もしくは失う点数のことです。
見学者がAというプレイヤーに掛けた場合、Aが他のプレイヤーに支払ったときは見学者も同額を支払い、Aが他のプレイヤーから点数をもらったときは見学者も同額を受け取れます。
見学者が複数人いる場合は、卓内のプレイヤーには点数を支払わず、見学者同士で賭けた点数のやり取りをする場合もあります。
オカとは
つづいて、オカについて詳しく解説していきます。
1位の人に与えられるボーナスポイント
オカというのは、1位の人に与えられるボーナスポイントのことです。
与えられるポイントは、対局スタート時の持ち点と原点の差額×4人分です。
事前に徴収されているものなので、2位・3位・4位のプレイヤーが減点されることはありません。
オカの表記方法
オカは、「〇〇点持ち〇〇点返し」というように表記します。
例をあげると「25,000点持ち30,000点返し」といった具合です。
これは、対局スタート時に持ち点として配られるのは25,000点で、清算のときには30,000点を基準にしておこなうという意味です。
本来の持ち点は30,000点だけれど、事前に1人5,000点を支払ってからゲームスタートするので最初の持ち点は25,000点になる、清算のときには事前徴収した20,000点を1位が総取りできる、という考え方でもOKです。
四麻で一般的なのは25,000点持ち30,000点返しですが、三麻では35,000点持ち40,000点返しが使われるケースが多いです。
また、オカなしのルールでプレイしたい場合は、「25,000点持ち25,000点返し」で持ち点と原点が同じになります。
麻雀の精算方法
つづいて、具体的な精算方法を解説します。
精算の基本ルール
麻雀の清算では、点数をポイントに換算しておこないます。
点数をポイントに換算するタイミングは、
- 原点基準でプラス・マイナスを算出した後
- レート換算をする前
のどちらでも構いません。
精算の手順
ここでは、原点基準でプラス・マイナスを算出した後にポイント換算をし、ウマ・オカについてもポイントで計算していきます。
例とする着順・各プレイヤーの点数・レート等の条件は以下のとおりです。
条件 |
|
---|---|
1位:Aさん | 50,000点 |
2位:Bさん | 30,000点 |
3位:Cさん | 12,000点 |
4位:Dさん | 8,000点 |
①原点基準でプラス・マイナスを算出
まず、原点が30,000点なので「30,000点-ゲーム終了時の持ち点」でプラス・マイナスを算出します。
1位:Aさん | +20,000点 |
---|---|
2位:Bさん | ±0点 |
3位:Cさん | -18,000点 |
4位:Dさん | -22,000点 |
②点数をポイントに換算する
つづいて、点数をポイントに換算します。
1,000点=1ポイントで換算するので、以下のようになります。
1位:Aさん | +20ポイント |
---|---|
2位:Bさん | ±0ポイント |
3位:Cさん | -18ポイント |
4位:Dさん | -22ポイント |
なお、今回は割り切れる点数になっていますが、23,500点のように100の位が存在して小数点がついてしまう場合は、五捨六入で整数にします。
23,500点は23.5ポイントなので、0.5を切り捨てて23ポイントです。
③ウマを計算する
つづいて、ウマの計算をします。
5-10なので、CさんからBさんに5ポイント、DさんからAさんに10ポイントを渡します。
1位:Aさん | +20ポイントに10ポイント加算 =+30ポイント |
---|---|
2位:Bさん | ±0ポイントに5ポイント加算 =+5ポイント |
3位:Cさん | -18ポイントから5ポイント減算 =-23ポイント |
4位:Dさん | -22ポイントから10ポイント減算 =-32ポイント |
④オカを計算する
つづいて、オカを計算します。
対局スタート時の持ち点と原点の差額は20,000点なので、Aさんにのみ20ポイントが加算されます。
1位:Aさん | +30ポイントに20ポイント加算 =+50ポイント |
---|---|
2位:Bさん | +5ポイントのまま変わらず |
3位:Cさん | -23ポイントのまま変わらず |
4位:Dさん | -32ポイントのまま変わらず |
⑤ポイントにレートを掛ける
最後に、各自のポイントにレートを掛けて、円に換算します。
0.5なので、ポイント×50で計算すれば、現金での収支がわかります。
1位:Aさん | +50ポイント×50=+2,500円 |
---|---|
2位:Bさん | +5ポイント×50=+250円 |
3位:Cさん | -23ポイント×50=-1,150円 |
4位:Dさん | -32ポイント×50=-1,600円 |
競技麻雀とウマ・オカ
ウマやオカは雀荘では一般的に取り入れられていますが、競技麻雀では使用されないケースがあります。これは、競技麻雀がギャンブル性よりも公平性を重視するためです。
麻雀にはどうしても運の要素が絡んでくるため、運によって得た1位にさらなる点数を加算してしまうと良くない、という考え方ですね。
ウマやオカの点数も問題で、一般的に普及しているルールだと順位ウマで1位と4位の差が20,000点以上開き、さらにオカで1位と他3人の差が20,000点開きます。
子の満貫に放銃したとしても16,000点差で収まることを考えると、ウマ・オカがどれだけ大きな影響を与えるかがわかるでしょう。
ウマ・オカを正しく理解してスムーズな精算をしよう
ウマ・オカというのは、いずれもゲーム終了時の着順に応じて与えられるボーナスポイントのことです。
一般的な雀荘ではウマ・オカはありのルールになっているケースが多いので、ウマとオカの意味や精算方法をよく理解しておきましょう。