この記事を読んでいるあなたは
- オープンリーチとはなにか知りたい
- 成立条件や点数が知りたい
- オープンリーチが有効なケースを知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、オープンリーチの成立条件や詳細ルールについてお伝えしていきます。
どんな場面でオープンリーチをかけるべきか、といった点についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
オープンリーチとは
オープンリーチは、ローカルルールの一種です。
漢字では「開立直」、略称「プンリー」と表現されます。
はじめに、オープンリーチのルールを解説するので、「オープンリーチがなんのことかわからない」「いつもと違ったルールを取り入れて麻雀をしてみたい」という人は、参考にしてください。
手牌を公開した上でかけるリーチ
オープンリーチとは、手牌を公開してかけるリーチのことです。
通常のリーチでは、「リーチ」と宣言して、1,000点棒を前に出すだけですよね。
そしてアガれると、立直という1翻役がつきます。
オープンリーチの場合、「オープンリーチ」と宣言して1,000点棒を前に出し、手牌を公開します。
手牌の公開範囲は、「13枚全て」と「アガリ牌に関係する牌のみ」の2パターンが存在します。
いずれも、他家から、待ち牌がどの牌なのかがわかるのがオープンリーチの特徴です。
手牌を公開する分防御力はほぼゼロになりますが、アガることができれば2翻もらえます。
注意点としては、「アガリ牌に関係する牌のみ」公開するルールで、多面張に気づかず一部をクローズしたままにしてしまうと、チョンボになってしまうことですね。
オープンリーチへの振り込みは役満払い
通常の放銃では、アガリ役の点数と放銃の点数はイコールですよね。
しかし、オープンリーチ者への放銃は、役満払いが一般的です。
「2翻役なのになぜ役満(32,000~48,000点)を支払わなければいけないのか」ということですが、これには不正行為を防ぐ目的があります。
オープンリーチの性質上、かけた瞬間に、リーチ者のアガリ牌がわかります。
加えて、13牌すべてを公開するルールだった場合、放銃した場合に何点の支払いになるのかまでバレバレです。
となると、
- 自分が1位で、オープンリーチ者に振り込むことでトップアガリが確定する場面
- 高得点役を狙っている他家を流したい場面
などで、「わざと放銃する」という戦法が取れてしまうのです。
これでは、麻雀のゲーム性が崩れてしまうので、最高点である役満払いにしてしまおうというのが、「オープンリーチへの放銃は役満払い」の理屈です。
先制リーチ者は放銃しても役満払いにならない
オープンリーチ者への放銃は役満払い、とお伝えしましたが、オープンリーチより前にリーチをかけていた場合は、通常の支払い額になるのが一般的です。
オープンリーチのみのアガリなら、2翻の点数ですね。
というのも、リーチをかけてしまうと、ツモ切り以外の選択肢がありません。
オープンリーチ者のアガリ牌をツモってしまうと、その時点で詰みなのです。
これでは、オープンリーチ採用ルールで遊ぶ場合に、通常のリーチをかけるのはリスクが高すぎます。
そして圧倒的に追っかけオープンリーチという戦術が有利になってしまいますね。
これもまたゲーム性が崩れるため、先制リーチ者は役満払いの対象から除外されるのです。
追っかけリーチの場合は役満払い
同じリーチであっても、オープンリーチのあとにリーチをかけた場合、役満払いの対象になってしまうようです。
- リーチをかけないという選択ができたにもかかわらず攻撃に回った
- 戦略の問題であり、アガリ牌をツモってしまったら潔く役満払いをするのがスジだろう
という考えのもと制定されたルールですね。
ローカルルールならではの定義の揺れ
ここまで、2翻払いだ役満払いだと説明してきましたが、オープンリーチがローカルルールである以上、支払いの取り決めに揺れがあります。
- 先制リーチでも役満払い
- 先制、追っかけに関わらずリーチ者は2翻払い
- そもそも、オープンリーチへの放銃を2翻払いとする
というように、すべてはルールの取り決め次第です。
ただ、
- オープンリーチへの放銃が役満払いなのは、「わざと放銃する」行為をなくすため
- リーチ者は「わざと放銃する」という戦略は取れない
と考えると、リーチ者は先制追っかけに関わらず役満払いにならないというルールが一番公平かもしれません。
オープンリーチのメリット
つづいて、オープンリーチのメリットを紹介します。
点数アップが見込める
まず第一に、点数アップが見込めることです。
「手牌の種類に関わらず、テンパイ状態を公開することで2翻つく」というのは大きなアドバンテージです。
門前かつツモアガリができそうな場面でオープンリーチをかければ、門前清自摸和+オープンリーチで3翻が稼げます。
加えて、一発もつけば4翻。配牌が悪くても大きく稼げる可能性が見えてきますね。
アガリ牌を持っている他家を止められる
次に、アガリ牌を持っている他家を止められることです。
オープンリーチをした時点で、他家にはアガリ牌がなにかわかっています。
アガリ牌を持っている場合、それが不要な牌であっても捨てられない=手が進まない、降りるしかない、という状況を作り出せます。
ただ、このメリットに関しては、通常のリーチであればロンアガリできたであろう場面なので、「ダマテン(※)よりは足止め効果がある」という程度ですね。
※リーチをしていないテンパイ
オープンリーチのデメリット
つぎに、オープンリーチデメリットを2つ紹介します。
ロンアガリには期待できなくなる
オープンリーチでは、ロンアガリの可能性が限りなく低いです。
基本的には、ツモアガリになるので、待ちが悪いテンパイでのリーチ宣言は命取りになります。
リーチによる牽制効果が少ない
リーチという行為は、通常他家への牽制効果があります。
どの牌を持っているか、待ちの形がなにかが判別できない以上、下手に牌を捨てられなくなるからです。
しかし、オープンリーチの場合は手牌を公開してしまうので、スジだろうがなんだろうが、アガリ牌以外の牌はかんたんに捨てられてしまうのですね。
オープンリーチでは、他家を降ろすことが難しいです。
オープンリーチをかける場面
リーチより1翻多くなるというメリットはあれど、やはりネックになってくるのはアガリ牌が他家にバレてしまうこと。オープンリーチはいつでも通用する戦法ではありません。
では、どのような場合にオープンリーチをかければ良いのか、そのタイミングについて解説していきます。
ツモでアガれそうな場合
ツモでアガれそうな場合、リーチよりオープンリーチをかけるのがおすすめです。
そもそも、ダマテン・リーチ・オープンリーチの違いは「ロンでアガれる確率」です。
ツモでアガれるのならば、手牌がバレていようが関係ありません。
多面張や、アガリ牌が多く山に残っているテンパイの場合、オープンリーチをかけるチャンスです。
鳴きの多いプレイヤーが居る場合
鳴きの多いプレイヤーが1人でも居る場合、オープンリーチをかけるチャンスです。
特に裸単騎のプレイヤーが居る場合、詰みになりやすいですね。
鳴きが増えるほど、自由に動かせる牌は少なくなります。
オープンリーチ者が多面待ちで構えている場合、「動かせる手牌全てがアガリ牌」というケースも出てきます。
このケースだと、放銃で役満と同額の点数がもらえるのでお得です。
オープンリーチに関するQ&A
最後に、オープンリーチに関する「よくある質問」に答えていきます。
「おおまかなルールは分かったけど、実際に遊ぶには詳細で疑問が残る」という人は参考にしてください。
ダブルリーチと複合する?
一般的には、ダブルリーチとの複合が認められています。
ただ、オープンリーチ+ダブルリーチを何翻とするかは定義が揺れていて、3翻派と4翻派に分かれます。
- オープンリーチの内訳は、「リーチ1翻+オープンリーチ1翻=2翻」
- ダブルリーチの内訳は、「リーチ1翻+ダブルリーチ1翻=2翻」
これを、「リーチ1翻+オープンリーチ1翻+ダブルリーチ1翻=3翻」と見るか「オープンリーチ2翻+ダブルリーチ2翻=4翻」の違いですね。
オープンリーチありにする場合は、ゲーム開始前に確認しておきましょう。
手牌公開の際は理牌は必要?
厳密には定められていませんが、マナーとして、誰が見ても分かる状態にしておくのが良いです。
つまり、手牌公開の際、理牌は必要です。
加えて、オープンリーチした際に、「アガリ牌はなにか」と聞かれたら答えるのがマナー、という考えの人もいます。
オープンリーチは、アガリ牌を発表するリスクを取った上で成立する役。
他家にバレないように画策するのでは、ゲームの方向性が変わってしまいます。
フリテンオープンリーチは可能?
フリテンリーチに対する取り決めに準じます。
フリテンリーチ可能なら、フリテンオープンリーチも可能です。
差し込みはOK?
差し込み、つまり故意の振り込みに関しては、ルール違反です。
それをできないように放銃は役満払いというルールができたので、当然ですね。
とはいえ、放銃が役満払いであっても、故意に振り込んだほうが得をする場面というのはでてきます。
それが「コンビ打ちで仲間を助けたい場面」です。
麻雀の順位点の取り決め上、片方が4位になっても、相方が1位を取れれば、合計金額ではプラスになります。
差し込みに関しては、別途罰則を設けるなど、対策をとっておいたほうが無難ですね。
純正国士無双のオープンリーチはトリプル役満?
ローカルルールで、純正国士無双(国士無双の13面待ち)をダブル役満とするケースがあります。
では、純正国士無双テンパイでオープンリーチをかけたら「オープンリーチへの放銃=役満払い+純正国士無双のダブル役満」でトリプル役満の支払いになるのか?という疑問ですね。
これは、ルールによって複合する場合としない場合があります。
ポイントは2点で、「オープンリーチの点数を素点で見るか支払額で見るか」「役満と役満以外の役が複合するか」によって異なります。
役満と役満以外の役が複合する | 役満と役満以外の役が複合しない | |
オープンリーチの点数は2翻 | 国士優先で、ダブル役満支払い | 国士優先で、ダブル役満支払い |
オープンリーチの点数は役満 | 合計して、トリプル役満 | 国士優先で、ダブル役満支払い |
オープンリーチは手牌を公開する代わりに翻数が増える特殊なリーチ
オープンリーチは、手牌を公開した上でかけるリーチのことです。
アガリ牌がバレるリスクを取る分、通常リーチにプラス1翻した、2翻分の点数がもらえます。
さらに、運良くロンアガリできた場合には、役満と同額の支払いを受けることができます。
ただ、初心者にはオープンリーチをかけられてもアガリ牌が何かわからず、振り込んでしまうケースがあるため、初心者殺しのローカルルールとも呼ばれています。
採用することで、一味違った駆け引きが楽しめるので、いつものルールにマンネリを感じ始めたら、取り入れてみても良いかもしれません。